2026年6月13日に法政大学で開催された「欧州留学フェア」では、AGH科学技術大学が芝浦工業大学とのダブル・ディグリー・プログラム(複数学位制度)を紹介していました。ポーランドの大学が日本の大学と共同で学位プログラムを提供するのは非常に珍しく、今回はこの取り組みをご紹介します。
ダブル・ディグリー プログラムとは
ダブル・ディグリー・プログラムとは、2つ以上の大学が連携し、学生が双方の大学の修了要件を満たすことで、それぞれの大学から学位を取得できる制度のことです。よく似た制度に「ジョイント・ディグリー・プログラム」があります。主な違いは以下の通りです。

※一般的に、ダブル・ディグリーは「複数学位プログラム」、ジョイント・ディグリーは「共同学位プログラム」と呼ばれています。
日本の大学では、東京大学や京都大学、東京科学大学(旧東京工業大学)などの国立大学に海外の大学とのプログラムが多く見られます。私立大学では、芝浦工業大学などがダブル・ディグリー・プログラムの導入に積極的です。
日本とポーランドの大学のダブル・ディグリープログラム
ポーランドの大学は各種学位プログラムの国際連携に積極的ですが、日本の大学とダブル・ディグリー・プログラム、又はジョイント・ディグリー・プログラムを持つまでの深いパートナーシップを結んでいるケースは非常に稀です。
2020年には慶應義塾大学とワルシャワ工科大学が「JEMARO(Japan-EU高度ロボティクスマスタプログラム)」の一環としてダブル・ディグリー・プログラムを実施していましたが、現在は新規募集を停止しています。そのため、現在運用されている日本とポーランドの大学間におけるダブル・ディグリー・プログラムは、AGH科学技術大学と芝浦工業大学のものが、公開されている情報を確認する限り唯一です。
なお、文部科学省の公表資料によると、日本とポーランドの大学によるジョイント・ディグリー・プログラム(共同学位)の開設事例は1つもありません(文部科学省の資料はこちら)。
AGH科学技術大学と芝浦工業大学のダブル・ディグリー プログラム
以前の記事でもご紹介した通り、AGH科学技術大学はポーランドでもトップクラスの公立工科大学です。(関連記事:AGH科学技術大学の英語コース)
今回紹介されていたダブル・ディグリー・プログラムは、修士課程向けの「Energy and Environment Engineering(国際連携エネルギー・環境工学コース)」です。なお、同じ名称の英語コースはAGH科学技術大学の単独プログラムにも存在します。本コースは、半年間AGH科学技術大学へ留学して学ぶカリキュラムとなっています。詳細は芝浦工業大学の公式ページをご覧ください。
両大学の共同プログラムの雰囲気を紹介する動画として、芝浦工業大学とAGHクラクフ大学の公式紹介動画が役に立ちます。
エネルギー・環境工学分野における修士課程のダブル・ディグリープログラム
この動画では、実際にAGHクラクフ大学と芝浦工業大学が取り組んでいるエネルギー・環境工学分野のダブル・ディグリープログラムの概要や両校の教授陣による取り組みが紹介されており、記事の内容を補強する関連資料として非常に有用です。
所感
当ブログで何度かお伝えしている通り、ポーランドは物価の安さや治安の良さに加え、教育水準も高いため留学先として非常に魅力的です(関連記事: ポーランドに留学する9つのメリット)
現時点でポーランドの大学と連携している日本の大学は芝浦工業大学のみとみられますが、ポーランドにはAGH科学技術大学以外にも、他にも素晴らしい大学がたくさんあります。今後、こうした大学間の連携がさらに広がることを期待しています。


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