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チェコ工科大学の英語コース

チェコ工科大学(Czech Technical University in Prague)は、首都プラハにあるチェコ国内最高峰かつ中央ヨーロッパを代表する公立工科大学の1つです。約300年の歴史を持ち、ノーベル賞学者も輩出した大学で、原子炉を持つ大学でもあります。今回はチェコ工科大学について ご紹介します。

チェコ工科大学の特徴

チェコ工科大学は、ドップラー効果で知られるクリスティアン・ドップラーや、1975年ノーベル化学賞を受賞したウラジーミル・プレログ(CTUで博士号取得)など、世界的に著名な科学者・技術者を輩出した教育機関として高い歴史的権威を誇っています。

核物理・核工学に特化した「核科学・物理工学部(Faculty of Nuclear Sciences and Physical Engineering)」を置いており、この学部が教育・研究用原子炉を保有しています。

チェコ国内最高峰の大学であることもあり、大手テクノロジー企業との連携によりインターンシップや就職機会が豊富に用意されています。

チェコ工科大学の歴史

チェコ工科大学は、1707年に設立された「工学教育学校」が起源です。当初は大学ではなく中等教育機関に近い存在で、主な教授科目は要塞建築術・測量・地図作製・排水技術・重量物引き上げ機構など、軍事・土木分野の実学に特化していました。

1806年に「プラハ・ポリテクニーク(Prague Polytechnic)」として改組され、高等教育機関(大学と同等)としての歩みを始めます。

19世紀後半のチェコ語部門とドイツ語部門の分離とドイツ語部門の独立、ナチス・ドイツ占領下での閉鎖を経て、チェコ工科大学は社会主義政権の下で再建されます。

現在の学部編成の一部は戦後間もない頃に形作られましたが、1950〜1960年代の組織改編では機械工学・土木工学・電気工学・核物理工学の4学部体制となり、1967年に核・物理工学部が独立しました。この時期は社会主義体制のもとで大学運営が行われたが、技術系大学という性格から比較的自律性は維持されたようです。

1989年のチェコの民主化後は急速に国際化を進めました。現在では中央ヨーロッパを代表する工科大学の一つとして国際的な評価を確立しています。

チェコ工科大学の学部

チェコ工科大学には以下の8学部があります。

・伝統的工学系(3学部): 土木工学部、機械工学部、電気工学部(創設期からの中核学部)
・自然科学・先端工学系(1学部): 核科学・物理工学部(原子炉保有の特殊学部)
・デザイン・創造系(1学部): 建築学部(理工系大学としては珍しいアート系要素を含む)
・医療・応用工学系(2学部): 交通科学部、生物医学工学部(20世紀末〜21世紀設立の新興学部)
・IT・デジタル系(1学部): 情報技術学部(最も若い2009年創設の学部)

電気工学部、核科学・物理工学部、建築学部、情報技術学部は特に有名です。
電気工学部はチェコ国内でも特に人気・競争率の高い工学系学部の一つで、AIロボティクス・サイバネティクスなど先端分野を牽引しています。
情報技術学部は2009年創設ですが、中央ヨーロッパ有数の情報系学部として急速に評価を高めています。

チェコ工科大学の合格率と卒業率

EduRankによると、チェコ工科大学の合格率は65%程度であると推定されていますが、情報技術学部は特に人気が高く、全学平均よりも競争率が高いとされています。

日本の大学に比べると合格率は高めですが、チェコ工科大学は入学後の難易度は非常に高いことで知られています。英語版のWikipediaによると学士課程の卒業率は48%程度とのことです。

多くの学部で1年次の脱落率が高く、中でも情報技術学部は脱落する方が多いことで知られます。 情報技術学部の1年次のドロップアウト率は47%で、「プラハで最もタフな学部」とも言われています。

チェコ工科大学全般でドロップアウト率が高い理由は、以下の通りです。

〇1年次の数学・物理の壁が非常に高い
入学直後から高度な数学(微積分・線形代数・微分方程式)と物理が課され、これをクリアできない学生が多数脱落します。

〇プロジェクトが必修
多くの学科でプロジェクト型授業や卒業プロジェクトが重視されており、単なる試験合格だけでは卒業できない実践的カリキュラムが組まれています。

こういった厳しい環境でありながら、「ハードだが価値がある」といった口コミや、プロジェクトや試験で学生同士が互いに助け合ったり、フレンドリーな雰囲気があるといった口コミもあります。

チェコ工科大学の英語コース

チェコ工科大学の8学部では、以下の学部生向け英語コースを提供しています。(2026年6月時点の公式情報に基づく。年度によって開講状況が変わる場合があるため、最新情報は各学部の公式ページでご確認ください。)

・土木工学 (Civil Engineering)
・機械工学 (Mechanical Engineering)
・電気工学・エネルギー工学・管理 (Electrical Engineering, Power Engineering and Management)
・数理工学(Mathematical Engineering)
・物理工学 (Physical Engineering)
・核・素粒子物理学(Nuclear and Particle Physics)
・量子技術(Quantum Technologies)
・建築学(Architecture)
・プロフェッショナル・パイロット(Professional Pilot)
・生体医工学(Biomedical Technology)
・情報学(Informatics)

8学部以外に、経営系を扱うマサリク高等研究所などもあり、以下の英語コースも提供されています。
・経済経営学(Economics and Management)

ソース: https://www.cvut.cz/en/accredited-bachelor-study-programmes-and-fields-of-study-taught-in-a-foreign-language
(各学部のリンクの先に学部生向け英語コースが記載されています。)

ポーランドの大学との比較

首都にある国内最高峰の公立工科大学は、ポーランドではワルシャワ工科大学に相当します。(リンクは当ブログの紹介記事です。)歴史はチェコ工科大学の方が古く、原子炉を持つなどの設備が充実している点ではチェコ工科大学に軍配があがります。

英語コースの数も同程度ですが、チェコ工科大学の方が若干理学部寄りで、ワルシャワ工科大学の方が若干実業よりだと思われます。

実態は分かりませんが、授業の厳しさは口コミなどから推測すると チェコ工科大学の方が厳しい可能性が濃厚です。プロジェクトを取らなければならないポーランドの大学もありますが、それに加えて数学・物理の基礎までみっちり学ばなければならないのは、かなりハードだと思われます。

チェコ工科大学を希望される場合には、日本にいるうちに数学・物理の高いレベルの基礎を固めておくことが重要だと思われますし、それなりの覚悟が求められると思われます。

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